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ALOHAMAN IN ETERNAL SUMMER
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第123話
うおーなんてこったい!ハッシー突然の解雇
1990年7月28日放映


「何故だ!何故カノンは来ないんだ!?
 悲痛な叫びを上げる三人に、聞き慣れた声が答える。
「無駄だよ…この花園は既にHフィールドによって覆われている!」
「な、何!?」と振り向くと、奥から遂に天才ハッシーが現れた!
みよ「見て、ハー様よ!」 マリー「ああんハー様ぁ!」 
「は、『ハー様』!?」 「うっ…羨まPぜぇぇ!」
 ブラックはすでにころびかけている。
「これを見たまえ…!」ハッシーがパチンと指を鳴らすと無数の管につながれたミミちゃんが現れた。 一同「ミッ…ミミちゃん!?
「フフフ…素晴らしくエレガントなロリだ!」
 意識も朧なミミちゃんの顔をしゃくって悦に入るハッシー。
「私は彼女を『ALICE(アリス)([狂おしいほど華麗な先進的ロリ( アドバンスド・ロリ・イン・クレイジー・エレガンス )]の略)』と名付けた…!」
 ロリ四天王にかしずかれつつ、厳かに御託を述べる天才ハッシー。
「…天才化した私は気付いたのだ。彼女にはイデアの力を現象化する力がある!それは潜象と現象を橋渡しする物質…『オリハルコン』をその身に宿しているからだ!!
 ハッシーの口からこれらの事が出てくることに驚くブルーとブラック。奴はザンベとの戦いには関わっていなかったのに…!?
 そしてハッシーはマウスを使った簡単な実験をしてみせる。マウスの身体を覆うマウス自身の微弱なHフィールドを、強制的に体外へ拡張させると…
四天王「とっ…溶けちゃいますわ、Dr.!?
「…いや、これが本来の姿なのです!」
 …そしてハッシーは語った。『Hフィールド』とはアリストテレスのいう『形相(エイドス)』の事であり、それを失ったものは形も意味も持たぬ単なる『質料(ヒュレー)』と化すというのだ。
「Hフィールド…つまり『見た目の雰囲気』こそがモノの形を保っているのだ。これはいわゆる人間原理…『観測される事で存在する』事の入れ子構造だよ。フフフ…分かるかね!?私はこれからこのマスターロリのHフィールドを体外へ拡張し、全世界を覆い尽くす!その中は他の何物をも寄せ付けぬ、ロリのイデアだけの世界となる!…全世界が一つのロリと化すのだ!!
「バカな…!そんな事をして、一体何が望みだ!?
「我が望みはただ一つ、『永遠』…!!哀しい別れもない、苦しい嘆きもない、辛い悩みも、悶えるような劣等感もない!ただ恍惚の幸せだけがそこにある、あの幼き永遠の日々!!
「し…しかしそこには出会いも、成長も、恋や愛もないぞ!?
「愛など幻想にすぎん!変わりゆくもの、移ろいゆくもの、生まれ、失われるもの全て虚構!!
「ああ…そうだな…そうかもしれない…」
 ロリ四天王の超絶ロリ攻撃にまみれながら、「このまま全地球ロリランド化が成功してもいい気がしてきた…」などと思い始めるアロハマン。
「…黙れ!!」とそこに現れるソーヤ。彼女は今まで、モリッターに扮装して働くフリをしながら反撃の機を伺っていたのだ。作業用の草刈りガマを持ってハッシーに襲いかかるソーヤ!
「…ショタは支配や自己満足じゃなく、いわば母の愛だ!守ってあげたいという気持ちだ!貴様のロリこそ現実逃避だ!」
「フハハハ、私はそれを現実にする力を手に入れたのだよ!」
 ハッシーが指を鳴らすと草のツルのような触手がソーヤを吊し上げ、がんじがらめにしてしまう。
「貴様はこの天才ハッシーが設計した最強怪人、『恐怖の大王(ハルマゲドン・スぺシャル)』として心ないまま永遠に世界の果てで卵を侵入者から守り続けるのだ!!
「うわァァァァ!」 どんどん触手に覆われ、改造されかけるソーヤ。
「く、くそうッ…こうなったら貴様らだけが頼みの綱だ!アロハマ…」
 …その頼みの綱の真・常夏戦隊は、すっかり幼児退行を果たしてお花畑の中でドラえもんゴッコを楽しんでいた。とりあえず自分は寡黙だからしずかちゃんがいいというモリッターに、「そんなアゴしたしずかちゃんが居るかよ!お前なんかもりモリ太で十分だ」と詰るブラック。
「そこいくと俺なんかさしずめでか杉君だよな」
「体型的にはむしろジャイアンじゃないの?」 「奴は風呂で屁の泡を物差で測って喜んでるような男だぞ。むしろお前だろ」 
「そうかな…」 「いや、その鉄面皮はむしろムス子かもな」
「顔面コントローラーかよ。鉄面皮はむしろモリッターじゃないの」
「こいつの場合ラストにアゴが外れるってオチは洒落にならないな…」
「なんか文句言ってばっかだけど、お前こそでか杉くんはないだろ。毛もまだ生えてないくせに」 「はッ…生えてるもん!」
 勢い余って見せっこにエスカレートし、男だけの哀しきお医者さんゴッコに突入する。退行前とやってることは大差ない気がするが、ともかくこれでハッシーの敵はいなくなった。
「フハハハ…もう誰も私の邪魔をする者はいない!さあ、起動せよ 『CAROL( キャロル )!!
 ハッシーの合図と同時に、突如地響きを立てて洞窟が揺れ始める!彼はこのプロトロリランドをすっぽり包んだ移動ロリ要塞『CAROL』を発進させ、衛星軌道上から地球全土をロリ化しようとしているのだ!!
咲き誇る花、舞い狂う蝶のただ中で高らかに勝ち誇り、笑い続ける天才ハッシー!!
「ハハハハ、咲けよ花!舞えよ蝶!永遠の春の園を全地上に来たらしめん!!
『CAROL』の浮上レバーを全開にするコピーモリッター!!…の隣で他のコピーが舞いむせぶ蝶に鼻先をくすぐられ、クシャミした弾みでアゴがセフティパネルを突き破り禁断の自爆スイッチを強打してしまった!!
 …全てが崩壊してゆく中、元の年令の女性に戻ってゆくロリ四天王達。何しろデータ採集からもう何年も経っちゃってるもんだから、中にはOLになっちゃってる者までいたりする。それらを全部改造して、無理矢理ロリに戻していたのであった。
「…ロ、ロリが…私が夢見て焦がれた究極のロリ四天王たちが…!」
 !?という顔で次々と帰って行ってしまう元ロリ四天王たち。
「…フ…フフフ…そう、それこそがロリの本質…!ほんの数年の輝きだけで儚く消えるうたかたの夢…」はらはら涙を流し続けるハッシー。
「其を永遠に押し止めようとする企みこそが、ロリの気高い本質そのものに対する冒涜だったとでもいうのか…それでも…それでも…」
 崩れ落ちる瓦礫の中に消えゆく天才ハッシー。
「それでもなおロリよ永遠なれ! …ロリばんざー……!!

 …かくして、天才ハッシーによる人類ロリ化計画は潰えた(あとコピモリ軍団も)。間一髪で脱出し、冷汗を拭う真・常夏戦隊アロハマン。
「…なんて恐ろしい敵だったんだ…俺達でなかったらひとたまりもなかったぜ!」
 久々の出動と勝利、そして今頃は口座に振込まれているだろうバイト代の事を思うと、知らず知らずに笑みがこぼれる。
 …だが…彼らはまだ知る由もなかった。バイト代が自爆装置を押したコピーモリッターの口座に振込まれてしまった事を…!

 …奇跡的に助かり、崩れた瓦礫の山から這い出てくるハッシー。憑物が落ちたように元に戻り、天才化してた間の事は何も覚えていなかった。
「…あれ?私は一体…」
 そこへ現れた怒り心頭のボロボロソーヤが、運命の宣告をぶちまける!
「おっ…お前なんかクビだーっ!!!!
 ハッシーにとっては青天の霹靂!!
「一体なんで…どうしてェーーーーーーっっ!?!?!?!?


 
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