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第30話 原、ギャグ禁止!あまりといえばアマリリス 1988年10月22日放映
・・それは突然に始まった。原の暴走。安全弁の外れた機関車のピストンの如く腕を振り、汽笛のごとくギャグをかき鳴らす。一体何がどうしたのだろう?ただただ戸惑うブルーとブラック。だが、やがて彼らはひとつの仮説を見いだした。そもそもこれこそが『原』本来の姿なのではないか。この状態こそ、『原100%』だ、と。
しかし、それは間違いだった。翌日には倍の速度でギャグを生み出す原がいた。昨日のは『原1/2』だ。しかも翌日、更にそのまた倍に加速していた。このまま行くと西暦二千年には一日五億回にのぼる計算になる。それも原なら可能であろう。もはや笑ってはいられない。ブルーとブラックの存在意義消滅力の被爆量は常人ならばとっくに致死量を超えているのだ。日増しに威力的になってゆく原に、二人はもうメロメロだ。被害も周辺地域に広がりだした。犬は吠えるわ赤子は泣くわ、町内会から苦情は来るわ…。 これでは早晩、命に関わる。幽鬼の如く痩せこけた二人はある晩、遂に行動に出た。気持ち良さそうに鼾を発し、時たま寝言でギャグを垂れ流す原を見下ろし、糸と針とを取り出して…原の口を縫い始めたのだ!リーダーをリーダーとも(いやさ人とも)思わぬ所業。何がこうまで二人を追い詰めたのか…?(もちろん、原だ) 機械のように感情のない手つきで針を動かしながら、ブラックは虚ろな目で呟いた。「日本国憲法第九条、原ノぎゃぐハコレヲ禁ズ…!」 そうなのだ、原。国際法も毒物、化学・生物兵器や環境破壊兵器の使用は禁じているのだ……! |
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