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第37話 恐怖のやみなべパーティー 1988年12月3日放映
あっという間に夕闇の来る冬。この月、遂にアロハ三人組の部屋の電気が止められた。刻一刻と迫り来る闇のなか、三人はなす術もなく空腹のまま転がっていた。そうなのだ。電気料金どころか、食いぶちさえも尽きていたのだ。
なんであっても構わない。とにかく何か口に入れたい。だが、まともな食物なんて残ってない。 「こんな時には…やみなべだっ!!」 ガスも止められている三人は、部屋の中の可燃物を部屋の前の廊下に積み上げ、焚火を炊いて土鍋をかけた。思い思いの獲物をぶち込み、グツグツグツと煮込み続ける。…だが、彼らの凶悪な笑みは一体何を意味するのだろう? それはともかく、鍋の匂いを嗅ぎつけ、隣の三悪がやってきた。彼らの部屋も既に電気が止まっているので、互いの顔はほとんど見えない。 「な…鍋ですか?」 「やみなべですがね。」 ゴクリ、と喉を鳴らす三悪。 「やみなべでもいい!混ぜてくれっ!!」 しかし、彼らの夢もそうそう長くは続かなかった。ハッシーが実験の残りカス、モリッターがわけの分からない何かの物体を入れるに及んで鍋の中身が激しい化学反応を起こし、鍋の中からやみなべ魔人が出現したのだ! 「うっ、うおおっ!?」 「こっ、これは!!」 だが鍋の中は熱かった。たまらず悲鳴を上げて逃げだすやみなべ魔人。 「ああっ、待ってくれ!!」 「せめて…せめて一口食べさせて!」 慌てて追い掛けてゆく三悪と、ただ呆然と見送っていたアロハ三人。 その時、再び鍋の中から何かが出現!! 「うおっ、今度は!?」 …長官だった。しかし長官は何も言わないうちに、そのままばったり倒れてしまった。 「こっ、これは……!?」 どうやら煮汁が猛毒と化し、長官を瀕死の重体においやったらしい。 「お前等…いったい、何を入れたんだ!?」 原はギャグのしみ込んでいる右手の手袋、ブラックとブルーはOOO汁や屁のしみ込んだトランクスを入れてたらしい。 「みんな…自分は食わずに誤魔化すつもりでとんでもないもん入れてたなっ!?」 「だってさあ…どのみち食えるもんなんて残ってねえしさ…」 「そりゃあそうなんだけどさあ……」 ちなみに必死に魔人に喰らいついた三悪は勿論倒れ、魔人自身も自家中毒で息絶えた。強いぞ、凄いぞ、アロハマン!変身せずとも最強だ!! |
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