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ALOHAMAN IN ETERNAL SUMMER
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第38話
大雪山で大遭難
1988年12月17日放映


 今回、いきなり雪山で遭難しているアロハ三人組。だけれどもまた、一体どうして?

 …話は昨日の夕方にまで遡る。ブルーが珍しく部屋を片付けていると、なんと現金を見付けたという。これがびっくり、二万円!見付けた場所については例の驚異の忘却力で忘れ去ってしまったらしいが、これはまさしく天の恵みに違いない!
 さっそく材料を買い込んで、鍋を作って飲めや歌えやどんちゃんどんちゃん。すっかり堪能した後、明日払う分の家賃をブラックが確かめてみると、これが、ない。
 …どうやら、ブルーが見付けた金というのはつまり、それであったらしいのだ。その日のうちに夜逃げを決行する三人。取り敢えず山にこもることにする。
 だが、山の天気はうつろい易い。しかも今は十二月。たちまち辺りは猛吹雪、アロハスーツでそれぞれの体力を強化してなお、戻るも進むも叶わない。……かくして、今に至るわけである。

 寒さと空腹と眠気に抗い、原の連続ギャグに意識が遠くなりつつも、どうにか見付けた洞穴にやっとの思いで転がり込んだ。しかし死の危険には変わりない。朦朧とした頭の中に少年の日の光景が蘇ってくる。照りつけてくる夏の日差しと、蝉の声。麦藁帽子の女の子。今はもう遠い、遠い日々……。もう、死ぬ事は恐くなかった。ただ、部屋に残してきたエロ本だけが気掛かりだった。
 いつしか吹雪は止んでいたが、外はいまなお暗く、しかも体力はもう限界だった。さようなら、愛しいこの世の全てのものよ。人々よ…

 と、そこへヘリコプターのサーチライトが!救助隊が来てくれたのだ。助かった!!
 だが喜んだのも束の間だった。なんと救助隊員はマグワイヤーの三人だった!どうやら短期のバイトでやってるらしい。ホントはこのまま見捨てて行きたいマグワイヤーだが、それをやったらバイトの金が貰えなくなる。仕方がなしに素直に救助したのであった。かくして正義の戦隊が悪の組織に救助されるという前代未聞の情けない結末となる。


 
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