今日はクリスマスイブ、街は音楽と電飾ですっかり色めき立っている。家路につくサラリーマン達。各々の手にはプレゼントが。それらを路地の角からもの欲しそうに見つめる三悪。先週の救助隊のバイトの金も、たまった家賃に消えてしまった。その目は憎悪に満ちていた。
「今に見ていろ…！」
　その頃アロハ三人組は、夕方の安くなったのをさらに値切って無理矢理買い叩いてきたバターケーキで乾杯していた。戦士だってたまには休息が必要だ。気持ちよく酔っ払ってそのまま寝てしまう。だが、夜中の十二時きっかり、あたかも鳩時計のごとく床から長官が飛び出した!!
「諸君、出動だ!!」
　トナカイ姿のハッシーとモリッターの引く橇(そり)で、ソーヤが町中を荒らし回っていた。サンタのフリをして家々に忍び込み、枕元に置かれたプレゼントをくすね、残ったケーキやシャンペンなどをあさって飲み食いしてたのだった。ほとほと見下げ果てた根性である。
　そこへ参上、アロハマン!! カーネルサンダースの人形を改造したサンタ怪人と戦い、たちまちこれを打ち砕く。爆発四散した怪人のカケラが星屑のごとく舞い散る中、三悪に橇(そり)を引かせてプレゼントを返して回るアロハマンを見た子供達は、サンタの存在を確信するのであった。